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3つの翻訳分野
翻訳の分野は大きく分けて「実務翻訳」「出版翻訳」「映像翻訳」3つです。土台となる基本的なスキルは同じですが、それぞれに特徴があり専門性が求められます。ここでは、それぞれの分野の特徴を簡単にご紹介します。
01
実務翻訳
この分野は産業翻訳とも呼ばれ、翻訳の中では一番需要がある分野です。プレスリリースやHP、契約書や研究者の論文、作業の仕様書、またプレスリリースやHPなど様々な種類があり、分野も普通のビジネス、医療、特許などと多岐にわたります。契約書や仕様書では「原文への忠実性」、マーケティング関連の文書では「創造力」も求められます。ビジネスの領域によって単語の意味が異なることも多いため、原文の意味を正確に把握するリサーチ力も重要です。
02
出版翻訳
書籍の翻訳を行う分野になり、文芸翻訳とも呼ばれています。大きく分けるとフィクション、ノンフィクション、実用書の3種類、その他に児童書、絵本の分野があります。読者は本の「ストーリー」を楽しみたいため、一つの文章が正確に訳せること以上に、登場人物のキャラクターや時代背景、シーンの情景などがイメージできるような日本語の表現や、原文の意味から逸脱せずとも原文の文章構成にとらわれない日本語の自然な流れが特に大事になります。
03
映像翻訳
映像翻訳には、劇場で公開する映画や配信作品を翻訳する「エンタテインメント分野」、そして、展覧会や展示会で使用される映像、企業の紹介映像や商品映像などの「ビジネス分野」があります。実務翻訳や出版翻訳とは異なる特殊なルールがあるため、そのルールを遵守しつつ、映像と翻訳がリンクするよう的確な日本語で表現することに重点が置かれます。大きく分けて「字幕翻訳」「吹替翻訳」「ボイスオーバー」があり、この3種類の中でもスキルやツールが異なるため、それぞれに合った学習が必要です。
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翻訳に必要な5つのスキル
翻訳に必要な基本的なスキルは全部で5つあり、これらのスキルは「実務翻訳」「出版翻訳」「映像翻訳」、すべての分野の基礎になります。どれか1つが身についていればいいというわけではありません。それそれのスキルをバランスよく伸ばしていくことが求められます。
原文理解力
翻訳をするうえで一番基本的な能力。単語の意味、文の構造を正しく理解し、ネイティブが日常的に使う言葉に慣れていることも重要。
リサーチ力
文章の全体像をより深く理解するため、また、固有名詞や専門用語などの表記の根拠を追求できる能力。リサーチの質=翻訳の質に直結する。
映像化する力
文章や映像のシーンを具体的に頭の中でイメージ(映像化)する能力。具体的に想像できる程、自然な日本語のアウトプットへとつながる。
構成・表現力
自然な日本語、口調の統一や文脈に合った言葉の選択、全体のバランス等、読み手に伝わる文章を構成し適切な日本語で表現する能力。
校正力
誤字脱字、表現の適切さ、日本語の正しさ等、自分の翻訳を客観的に見る能力。いかに自分を批判的に見ることができるかが求められる。
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