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語法・語順の本来の姿を正しく覚えよう




みなさん、こんにちは。Kenです。このブログでは「翻訳を学ぶ人のための“絶対外せない”ワンポイント英文法」と題して、英文理解の際に気をつけたいポイントをお伝えしていきます。

 

さて、今回は「語法・語順の本来の姿を正しく覚えよう」をテーマに書いてみます。

まずは例文を挙げます。お時間あるかたは翻訳にもチャレンジしてみてください。


【例文1】

That house is quite cheap, but you need to take into consideration how far it is from your office and the fact that it is in a rough area.


【例文1の直訳例】

あの家はかなり安いが、君のオフィスからの距離やその家が治安の良くないエリアにあることを考慮に入れなくてはならないよ。


(文脈によっては「オフィスから遠いということや」のように「遠い」と明らかにしてもいいかもしれませんね。)


さて、例文1を解釈する上でポイントとなるのが


take into consideration 「考慮に入れる」


という熟語です。受験英語でも「必ず覚えるべき/使いこなせるようになるべき」という位置づけにあるような表現ですね。


ここから話を進める前に次の例文を見てみます。これも意味を考えてみましょう。直訳を作る場合でも頭の中だけでなく、文字として書き出したり声に出したりすることをおすすめします。


【例文2】

Since then, the system has made available the information from other departments and information related to shipping.


【例文2の直訳例】

それ以来、そのシステムにより他部署からの情報や発送にまつわる情報が入手できるようになった。


この文ではmade available the informationのあたりが鍵となります。内容からしてmake はどうやらSVOCの文型をとっているようだが、SVOCの語順にはなっていないのでは?(availableは形容詞なので目的語にはなれない)という疑問を持ちたいです。


そうなのです、この文はavailableより後のthe information以降すべてがOとなっています。つまり本来はSVOCの語順であるところが、SVCOという順番になっているのです。


この文ではOがCに比べると形が複雑で情報量も多くなっていることから、文の後ろの方に移動しています。


さて例文1に戻りますが、この文で鍵となった


take into consideration 「考慮に入れる」


について、もうおわかりですね。直後にintoという前置詞があるのに、です。例文2と似たような理由で、例文1でもtakeの目的語である名詞句がinto considerationよりも長く複雑になっているためにinto considerationの後に移動してしまっています。


ということで、


take into consideration 「考慮に入れる」


は正確には


take A into consideration 「Aを考慮に入れる」


と覚えたいところです。そうすれば「あれ?Aはどこ?」と疑問を持つことに繋がり、consideration という名詞とhowから始まる名詞節が隣同士に並んでいることにもつまずかずに解釈できるようになるでしょう。


英文の解釈で困る原因の一つがこのようなイレギュラーな語順にあるということは皆さん賛成してくださると思います。しかし、例えば


take A into consideration 「Aを考慮に入れる」


のtakeは他動詞であると意識することができていればそのイレギュラーな語順のトリックに困らせられることが減るでしょう。


覚えるべきフレーズは文法を意識しながら本来の姿を頭の中にしまいましょう。ガチガチにルールを叩き込むことが応用につながると僕は信じています。




*Ken先生が講師を務める「英語読解コース」に関してはこちらから*









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